はじめに
こんにちは。本記事では、中学受験でとても重要な志望校の検討方法について投稿します。志望校を決める時期や志望校を決めるための項目、どこまで偏差値を参考にするのか、などについて記載していきます。
志望校を決めるために使った比較用のExcelテンプレートもダウンロードできる様にしますので、興味のある方はご活用ください。
志望校を決めた時期
我が家で志望校をしっかりと決めたのは、9月中旬くらいでした。それまでも、ふわっと、どこが良いね、、とか、ここは遠いからなぁ、、とか、学校見学で印象が良かったから、とイメージはつけていましたが、そろそろ過去問をやらなければ、間に合わないのでは、、と焦ってきて、本格的に比較表を作成して家族会議で最終決定しました。
第一志望を決定!家族の方向性が決まる
目標とする中学校を決めた事は、その後の中学受験に向けた勉強を進めるうえでとても重要なポイントでした。もちろん、それまでも色々な中学を見てきましたが、我が家では大学付属で、自宅から1時間以内で通える場所をキーワードに第一志望を決めました。最難関と言われるような中学ではありませんが、6年生の7月に実施された模試の偏差値から考えると、かなりチャレンジな中学です。しかし、チャレンジな中学でも志望校を決めることで、子供も含めて家族が同じ方向に向かって動くけるようになりました。
第二志望、第三志望の確定
第一志望が決まると、試験日程から併願校もある程度絞られます。似た問題の学校が良いと言われますが、私たちでは似た問題の傾向がわからなかった(塾に聞けばよかったかも。。)ので、同じ大学付属をキーワードに、試験日程の合う学校から併願校を決めました。
第二志望の中学でも、偏差値帯としては少し頑張らないとダメなくらいを設定し、第三志望は偏差値的に余裕のある学校を設定することで、心理的に安心できる様に考えて設定しました。結果、この第三志望を確実に取れるくらいの偏差値帯の学校にすることで、本番では、メンタル的にかなり救われました。
大学付属中学校への期待と不安
大学付属の場合は、通常の比較項目に加えて大学への進学に関する部分も比較項目になります。我が家では比較的早い段階から中学受験をするならば、中学高校時代に好きなことに没頭できそうな大学付属を希望していました。そこで、我が家で大学付属中学に対する大きな期待と不安を記載しておきたいと思います。この期待と不安はこれからの子供の成長を見ながら情報を更新していくつもりです。
期待
- 大学への推薦(もちろんしっかりと勉強は必要だと思いますが、、)がもらえるため、大学受験に振り回されず、自分のやりたいことを見つけられたり、何か好きなことに没頭できる。
- 大学生との交流などがあり、研究室やゼミ(自分が一番学生時代に楽しかった時期、、)の雰囲気を知ることができたり、目の前の勉強がこの先に繋がっていく事をイメージできる。
- 長く周囲の人達と付き合うことで、深い交流、友人関係を築ける。
不安
- 中学生の早い段階で大学までの進路を狭めてしまい、もっと違う大学へのチャレンジ意欲が失われる。
- 大学への道筋が見えているため、中学に入ったら勉強意欲が無くなってしまう。
比較項目テンプレートのダウンロード
志望校決定のための比較項目テンプレート(Excel)はこちらからダウンロードできます。
志望校決定のためのお薦め比較項目
志望校を決定するためのツールとして、学校を比較するためのポイントを整理しました。学校見学の際にも、この項目を意識してメモしておくと、実際の志望校決定の際の参考になると思います。
基本情報
学校名
まずは学校名です。ここで、注意したいのは正式な学校名を書くことです。同じような名前の学校、系列校が複数あり微妙に違う場合などがあるので、この後調査する情報が間違った学校のものにならないように正式な学校名を書きます。
URL
ここは、学校の正式なホームページのURLを書きます。学校のホームページには、様々な情報が多く入っていますし、以後の項目を調べるのもまずはこのホームページが重要な情報源になります。
偏差値目安
目安となる偏差値を記載するのは、いくつかの前提が必要となります。現在通っている塾の模試を元にした数値を書いても良いですが、できれば複数の模試で出されている数字を書くのが良いと思います。我が家では、四谷大塚の合不合判定テストの80%合格判定基準の偏差値と、首都模試の80%合格判定基準の偏差値を書きました。
この2つの偏差値を参考にしたのは、首都圏において模試を受ける母数が多かったためです。また、模試を受ける層の違いにより、偏差値の見え方が大きく異なることもこの2つを参考にした理由になります。
受験する日、男女によっても偏差値が異なるので、学校間でフラットに比較ができるように前提を明確にしておきましょう。
通学
通学時間
Google Mapを使って、平日の8:30くらいに学校へ到着することを前提にドア to ドアで時間を確認します。
アクセス(通学方法)
候補となる学校の最寄り駅または最寄りバス停と学校までの徒歩の時間など、学校へのアクセス方法を記載します。例えば電車通学の場合は「路線名(JRなど)」+「最寄駅」+「徒歩時間」を書いておきましょう。
乗換回数
複数の路線を使ったり、バスから電車に乗り換えたりするときの、乗り換え回数も重要なポイントになります。毎日の通学を想定した場合に乗り換え回数が多くなると、単純に大変になりますし、中学1年生になったばかりの時には、複雑な乗り換えになると訓練が必要になることも念頭に入れておきましょう。
大学付属特有
大学への内部進学率
大学付属の場合は、大学への内部進学率が重要な比較ポイントになります。内部進学率が低い場合は、大学付属とはいえ入学後に進学校同様に大学入試を目指した勉強をする必要があるためです。もちろん他大学入試を前提に考えていれば良いのですが、大学推薦を踏まえて大学付属を希望されている場合は、比較ポイントとして重要な項目になります。
他大学受験
他大学を受験する場合に、付属大学への推薦権がどうなるのか、あらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。他大学を受験する場合には推薦権を放棄しなければならないのか、推薦権を持ったまま他大学を受験できるのか、入学後に他大学を受験したい場合の対応も踏まえた比較もポイントになります。
学部選択
大学への推薦権をもらえるとしても、希望とする学部へ入れるのかどうかもポイントになります。好きな学部を希望できる学校もあれば、学部選択権は成績順になるところもあります。子供の視点からでは、今の段階で学部までなど、とても考えられるものではありませんが、入学後までを想定しつつ気にかけておく必要があると思います。
入試事務
入学試験日時・合格発表日時
入学試験日時は併願校選定にも大きく役立ちます。第一希望が2月1日午前の場合は、併願校はそれ以外から選ばなければなりません。そのため、第一志望次第では、あらかじめ併願校に良いと考えていた学校で合っても再考しなければならないので、早めに確認しておく必要があります。また、各入学試験日次に対応する合格発表日時も書いておきましょう。1日目がOKな場合、NGな場合で、その後の動きが変わってくると思います。その判断タイミングは合格発表日時に大きく影響されます。
入学手続き期限
第二志望、第三志望の併願校がある場合に、第二志望や第三志望で合格をもらえても、第一志望の試験が終わるまでは、中学受験は終われないと思います。その時に、あらかじめ合格をもらった学校の入学手続き期限が、第一志望の合格発表より前になる場合には、多額の入学金を納めなければならない可能性が出てきてしまいます。中学受験はどうしてもお金がかかってしまいますが、なるべく大きな無駄が出ないようにするためにも、入学手続き期限や合格発表タイミングの組み合わせはあらかじめ考慮すべき内容になります。
試験科目・試験時間
受験勉強を進めるうえで、とても重要なポイントになります。4科目試験と2科目試験などで、そもそも勉強する必要があるかどうかの最初のポイントになります。また、同じ4科目試験であっても、「①国語と算数は150点、理科と社会は100点配分」「②国語と算数は100点、理科と社会は50点配分」の場合、①に比べて②の方が国語や算数の得点配分が大きいことがわかります。そのため、中学受験勉強の最後にどの教科に力を入れるかの判断の補助にもなります。
入試体験・事前入試問題説明会
学校によっては、12月くらいに入試問題の説明があったり、実際の入試と同様に模試が受けられる学校があります。学校調査の段階では、そもそもその様なイベントがあるのかをあらかじめ確認しておけば、イベントへの参加漏れも防げるのではないかと思います。
出願期間
気づいたら、出願が始まってた!という事は、よくある話だと思いますが、気づかないうちに出願が終わっていたとか、1日目の合格発表次第で出願を検討するなど、いろいろなパターンが考えられるので、まずはしっかりと入試に関する基礎情報として押さえておきましょう。
出願料
出願料は最終的に予算をあらかじめ考える際に役立ちます。複数の学校を受験するとあっという間に10万円単位でお金がかかります。また複数回を同時に申し込むと1回あたりの出願料が安くなるなどのパターンもあるので、まずはかかる費用を明らかにすることを念頭に出願料を整理しておきましょう。
入試手続き
ほとんどが「みらいコンパス」を使った入試手続きになると思いますが、学校によっては独自のシステム、手続き方法を取っているところもあります。あらかじめユーザー登録や基礎情報を登録しておくことで、スムーズな出願ができるように入試手続き方法について確認しておきましょう。
子供視点
学校見学状況
子供は学校見学に行っても、すぐに印象が薄れてしまいます。そのため、印象に残ったこと、子供と会話した内容などをキーワードとしてメモしておき、後からこの学校は、「○○だったところだよ」などと思い出すきっかけにするための項目になります。
クラブ
子供にとっての最優先事項は何か、子供によって違ってくるとは思いますが、せっかく中学受験をするのであれば、学校選択の理由の1つに中学に行った時の自分がイメージできるようなクラブがあると勉強に対するモチベーションも上がるかもしれません。そんな思いでクラブ活動に関する項目を設定しています。
イベント
中学入学後に発生する修学旅行などのイベントを記載する項目です。子供にとって修学旅行イベントは一大イベントです。どんな場所へどの学年で行くのか、こんなことを想像したり、一緒に話をすることで受験勉強に対するモチベーションにつながることを期待して準備した項目になります。
雰囲気
学校見学に行った結果、パンフレットを見た印象含めて、子供が発した何気ない言葉を書き留めておく項目になります。もちろん、親の目から見た雰囲気も書いておくと、最終的な判断をするときのイメージアップになると思います。
男女比
男子校、女子校であれば、関係ないかもしれませんが、共学の場合は共学と書いてあっても男女比率が50%ずつとは限りません。学校の雰囲気をつかむためにも参考情報として押さえておくのが良いと思います。
クラス数・人数
クラスの数や1クラスの人数は、入学後の子供にとっての学校生活をイメージするうえで参考となる項目となります。1つの学校だけで見てみるとわかりませんが、他の学校と比較してみるのも面白いと思います。
最終的な方向性・補足
補足事項
これまでの項目に記載できないような、その学校特有の情報を各項目として準備しておきます。
受験検討方針
ここは、これまでの項目を踏まえたうえで、受験するのかしないのか、志望順位はどうなるのかなどを経緯、理由を含めて書き留めておく項目になります。一度決めても、子供の学習進度などにより、志望校変更検討のタイミングは必ず発生します。その時に、どうしてこの中学を選んだのか、その時の気持ちや状況をきちんと書き留めておくことで、改めて志望対象から外してよいかの判断材料にします。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました。志望校選択は、大きな決断になります。大きな基準となるのは偏差値ですが、子供が実際に通学することも踏まえて、様々な角度から検討されてみてはいかがでしょうか。少しでも皆さんの参考になれば嬉しく思います。